最終更新日 2021.10.19

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世界には数千以上もの暗号資産(仮想通貨)があると言われており、暗号資産と一口に言っても、それぞれに特徴があり、作られた目的や設計思想も異なります。

暗号資産の領域では、難解な専門用語が出てくることも多く、とっつきにくい領域ではありますが、購入を検討する際には、最低限の知識は身に付けておきたいものです。

今回は、数ある暗号資産のなかでも、特に知名度や時価総額が高い「ビットコイン(BTC)」と「イーサリアム(ETH)」について、初心者にも分かりやすく解説します。

ビットコインとイーサリアムは何が違う?

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世界初の暗号資産として誕生したビットコインに対して、その思想を受け継ぎつつも、独自の機能を実装したのがイーサリアムです。

ビットコイン以外の暗号資産を「アルトコイン」と呼び、イーサリアムはアルトコインのなかでも時価総額ランキングで常に上位に位置しています。

ここでは、ビットコインとイーサリアムの成り立ちから、2つの暗号資産の特徴や仕組みについて解説していきます。

世界初の暗号資産ビットコイン

ビットコインは、2008年にサトシ・ナカモトと名乗る正体不明の人物が書いたホワイトペーパー「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System」に基づいて開発された、世界初の暗号資産です。

「政府や中央銀行のような特定の機関ではなく、不特定多数の有志たちによって、ネットワークを管理する」という設計思想を持っていたサトシ・ナカモトは、それを実現するためにビットコインにブロックチェーン技術を導入しました。

ビットコインの取引がネットワーク上で行われると、ブロックチェーンと呼ばれる公開台帳にその取引履歴が記録されます。

ブロックチェーンに記録された情報は、後から書き換えることができないため、通貨の偽造や二重払いが生じない仕組みになっているのです。

2009年にオープン・ソースソフトウェアとして公開されたビットコインは、現在では、商品を購入する際の決済手段として利用されるほか、取引所を介して円やドルなどの様々な法定通貨と交換することが可能です。

ビットコイン(BTC)について詳しい記事はこちら

スマートコントラクトを実装したイーサリアム

イーサリアムは、2013年に当時19歳であった「ヴィタリック・ブテリン」によって考案されました。

イーサリアムの最大の特徴は、スマートコントラクトと呼ばれる機能を実装している点です。

スマートコントラクトは、ブロックチェーン上で契約(コントラクト)を自動で実行する仕組みであり、スマートコントラクト専用のプログラミング言語で契約内容を記述することで、例えば「AさんからBさんへ、Cという条件が成立すれば、3ETHを送金する」といった契約を自動で実行することが可能になります。

スマートコントラクトで実行された契約内容は、P2P(Peer to Peer)ネットワーク上に開示され、不特定多数の第三者の監視下に置かれるため、透明性の高い取引が実現できます。

スマートコントラクトにより取引を自動化することで、管理者を必要とせず、自立して稼働するアプリケーションの構築も可能となっています。

こうしたアプリケーションは、「分散型アプリケーション」と呼ばれています。

なかでも金融サービスに特化したアプリケーションは、分散型金融「Decentralized Finance」と呼ばれており、その実用性の高さから企業も本格的に開発に参画しており、市場は拡大し続けています。

イーサリアムについて詳しい記事はこちら

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コンセンサスアルゴリズムの違い

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​ビットコインやイーサリアムのような暗号資産には、中央銀行のような発行主体や特定の管理者がおらず、代わりに世界中の人々が取引履歴を精査することで、信用が担保される仕組みとなっています。

そのため、ネットワークの信用を担保するために「誰が取引履歴を記録するのか」「その取引履歴は本当に正しいのか」といったことに関してネットワーク内で合意形成する仕組みが必要になります。

ネットワークにおいて合意形成する仕組みをコンセンサスアルゴリズムと呼び、代表的なものにプルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work)やプルーフ・オブ・ステーク(Proof of Stake)などがあります。

「仕事量による証明」という意味のプルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work)は、ネットワークのためにより多くの仕事をした人が信頼を得るという仕組みであり、ビットコインなどで採用されています。

ビットコインでは、10分ごとに取引履歴がブロックチェーン上に追加され、その取引履歴のデータを追加する権利を得るためには「膨大な計算量(≒CPUリソース)が必要な演算」を解く必要があります。

「この演算処理のために、より多くのCPUリソースを投下した人は、それだけネットワークのために仕事をしたのだから、信頼がおける人だ」というロジックです。

一方のプルーフ・オブ・ステーク(Proof of Stake)は「掛け金による証明」という言葉の通り、掛け金が多いほど、取引履歴を記録する権利が与えられる確率が上がるという仕組みです。

ただ、この仕組みでは、資本力のある人に権力が集中してしまうため、掛け金の大小以外にも複数の評価基準を組み入れることで、より多角的に信頼性を評価するという考え方が主流になっています。

これまでイーサリアムは、プルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work)を採用していましたが、2020年12月のアップデートを機にプルーフ・オブ・ステーク(Proof of Stake)への移行プロセスに入りました。

発行枚数の比較・違い

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暗号資産は、それぞれ発行枚数が異なるため、購入を検討する際にはチェックしておく必要があります。

例えば、ビットコインの発行枚数は上限が2100万枚と決められていますが、イーサリアムの発行枚数は2021年4月の時点で約1億5000万枚であり、今後も徐々に増えていくと言われています。

ビットコインとイーサリアムの1枚あたりの価値が同等になるためには、イーサリアムの時価総額がビットコインの時価総額の7倍以上になる必要があり、そのような相場は現実的とは言えません。

そのため、発行枚数の多い暗号資産ほど、1枚あたりの価値は低くなる傾向にあります。

暗号資産を購入する際に1枚あたりの価値だけを見ると、実際の価値を見誤ってしまう恐れがあるため、発行枚数も意識すると良いでしょう。

また、暗号資産には小数点以下の最小単位が設定されていますが、これもまた暗号資産によって異なるのが面白いところです。

ビットコインの場合は、小数点以下8桁が最小単位であり開発者の名前にちなんで1satoshiと表記されます。

一方で、イーサリアムの最小単位は、小数点以下18桁で、1weiと表記されます。

ビットコインが公開された2009年の時点で、このように小数点以下8桁の単位まで設計していたことを考えると、サトシ・ナカモトがいかに野心的だったかがうかがえます。

ブロック生成時間の違い

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前述したように、暗号資産の取引が行われると、ブロックチェーン上に取引データが記録されていきます。

ただ、取引データを1回ごとに記録するわけではなく、「ブロック」と呼ばれる複数の取引データをまとめて記録する仕組みになっています。

この取引データを格納するブロックが生成される時間は暗号資産の種類によって異なり、ビットコインは10分、イーサリアムは15秒と設定されています。

ブロックを作成する(ブロックチェーン上に記録する)という行為は、ネットワーク上で合意形成に必要な時間とも言えます。

ビットコインは、PoW(プルーフ・オブ・ワーク)というアルゴリズムで合意形成される仕組みとなっており、そのスピードはハッシュレート(CPUパワー)に依存します。

そのため、取引データを記録(処理)する速度には上限があり、取引が殺到すれば一時的にブロックチェーン上に記録されない状況が起こります。

例えば、AさんからBさんへビットコインを送金処理しても、Bさんにビットコインが届かないということが起こります。

こうした現象は、時間をかければ解消し、送金途中のビットコインが消滅することはありませんが、解消すべき不具合です。

こうした不具合に対して、ビットコインには数々のアップデートが行われてきました。

一つが「Segwit」と呼ばれる情報圧縮技術です。取引データを圧縮して記録することで、ブロックに記録できる取引データを4倍に増やすことに成功しました。

ほかには、「ライトニングネットワーク」という技術です。

こちらは、ブロックチェーンの外(オフチェーン上)で取引し、その最終結果のみをブロックチェーン上に記録する仕組みです。

ブロックチェーン上に記録する取引量を減らすことで、処理速度の向上に貢献しています。

さらに2021年11月には、「Taproot」と呼ばれる処理速度を上げる大型アップデートが予定されています。

Taprootでは、「シュノア署名」と「MAST」という技術を導入します。

「シュノア署名」は、取引データの一部(署名情報)をブロックチェーン上とは別に記録することで、ブロックに記録する情報を小さくします。

「MAST」では、取引条件をコンパクトにまとめて情報を圧縮することが可能になります。

対して、イーサリアムもPoWを使った仕組みを採用していました。

しかし、イーサリアム上で構築されるアプリケーション(dApps:Decentralized Application)の登場により、大量の取引を処理する必要が出てきました。

その解決策として、ブロック生成速度を速め、取引の記録を高速化できるPoS(プルーフ・オブ・ステーク)というアルゴリズムへ移行されました。

価格推移の違い

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ビットコインは、発行総数が2100万BTCで固定されており、新規発行枚数は約4年ごとの半減期で減少していくことから、大きく乱高下はあるものの上昇傾向にあります。

年/月 1ビットコインの価格
2010年5月 約4円
2017年8月 約500,000円
2017年12月 約2,000,000円
2018年1月 約1,000,000円
2019年5月 約700,000円
2020年5月 約1,000,000円
2021年5月 約6,000,000円

こうした希少性の高さから、ビットコインの価格予想では、Stock to Flow(S2F)モデルをもとに価格推移を議論されることがあります。

S2Fモデルは、備蓄量(Stock)と新規供給量(Flow)をもとに価格を予測し、希少性の高い金・銀などの貴金属の価格推移によくフィットするモデルとして知られています。

SF2モデルによれば、2025年のビットコインの価格は1億円を超えると予想されており、今後の価格上昇にますます期待が持てます。

イーサリアムは、発行総数に上限がなく供給量が増え続けるため、ビットコインほど希少性は高まらず、価格は上昇しにくい構造でした。

しかし、ETH2.0へのアップデートにより、取引手数料として使用されたイーサリアムの一部が焼却(誰もアクセスできないアドレスへ送金)される仕様へと変化したことで、希少性が高まりやすくなりました。

今後も、イーサリアムのプラットフォームで構築されたアプリケーションが発展することで、イーサリアムによる取引が加速すれば、価格が上昇する可能性は十分に考えられます。

また、取引記録の合意形成アルゴリズムがPoWからPoSに変化したことで、イーサリアムを預ける人が増え、市場に流通するイーサリアムの総量が低下することで、価格が上昇することも期待できます。

PoWはマイニング用の高性能なパソコンが必要なため、一般人には参加することが難しいのが実情でした。

しかし、PoSに移行したことによりイーサリアムを預けるだけでマイニングに参加し報酬を獲得できるため、イーサリアムを預けようと考える人が増加すると予想できます。

ただ、マイニング報酬を得るために必要なイーサリアムは32ETHであるため、一般人が投資するには少しハードルが高いことも事実です。

これに対して、個人からイーサリアムを集め、まとめて預け入れするサービスも始まっており、マイニング報酬を受け取りやすい下地が整いつつあります。

ビットコインとイーサリアムはどちらがおすすめ?

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ビットコインがおすすめの人

ビットコインは、長期的な値上がりを期待して投資する人におすすめの投資先になります。

発行上限総量が2100万BTCと決まっており、今後も新規発行量が減少していく設計であることから、長期的(数年)視点で見たとき、資産価値が高くなる公算が大きいと言えます。

一方で、短期的には市場動向に大きく左右され、値段が乱高下するため、短期売買をしたい人にはあまりおすすめできません。

現在の投資家は、ビットコインを含めた暗号資産に対して懐疑的であり、資金の流入も限定的です。

今後の展開として、ビットコインのETFが承認されることで、暗号資産に対する信用が高まり、市場がさらに拡大することが予想できます。

ビットコインは株や債券などの金融商品と異なり、保有しているだけでは、利息を生まない特徴があります。

しかし、前述のイーサリアム上にあるプラットフォームなどを活用することにより、保有しているビットコインを預けるだけで利息収入を得ることも可能になっています。

イーサリアムがおすすめの人

イーサリアムは、ビットコインのように発行上限が設定されておらず、マイニングにより発行数が増え続けます。

ただ、イーサリアムは、前述の分散型アプリケーション(dApps)が数多く存在しているため、次世代の技術に触れてみたい方にはおすすめの暗号資産です。

イーサリアム上で稼働するアプリケーション開発には、イーサリアム企業連合と呼ばれる組織が存在し、そのなかには「KDDI」「三菱UFJ銀行」など日本の有名企業も含めた、500社以上の企業が参画しています。

こうした背景から、今後も開発は加速していくことが期待できるため、イーサリアムのアプリケーション開発には期待が持てます。

イーサリアムのプラットフォームで構築されたアプリケーションを利用するためには、手数料としてイーサリアムが必要となります。

イーサリアム・プラットフォームのアプリは今後も多く開発されるため、それらのアプリを利用するためにイーサリアムを購入したいと考える人が今後さらに多くなるでしょう。

2大暗号資産(仮想通貨)ビットコインとイーサリアムの違いは理解しておこう

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今回は暗号資産の代表格と言われる「ビットコイン」と「イーサリアム」について、特徴を比較しながら紹介しました。

どちらも暗号資産を始めるという初心者が購入するのにはおすすめです。暗号資産に興味のある方は、まずはビットコインかイーサリアムで、将来的に投資したいと思うほうを購入してみてはいかがでしょうか。

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