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レンディング(暗号資産貸出)の仕組み

暗号資産のレンディングとは、自分が保有している暗号資産を取引所や借りたい人に貸し出し、貸借料を得る仕組みのことです。貸借料は、預貯金でいう「利息」のようなイメージです。

レンディングにより得られる貸借料は、貸し出す数量や期間、利用するプラットフォームや通貨によって異なります。多くの場合、銀行の預金金利よりも高い利回りが設定されており、暗号資産の運用方法の一つとして選ばれています。

レンディングのメリット・デメリットは、以下のとおりです。

メリット

  • 保有している暗号資産を活用して利息を得られる
  • 預金金利よりも高い利回りで運用できる
  • 複雑な取引が不要で、初心者も始めやすい
  • 自動的に利息を受け取れるため、時間のない人も手間をかけずに収益を得られる

デメリット

  • 暗号資産の価格変動のリスクがある
  • サービスによっては返却に時間がかかる
  • トラブルにより貸し出した暗号資産が返ってこない万が一のリスクがある
  • 法規制が変更される可能性がある

手続きが簡単で、ほとんど手間をかけずに資産を増やせるメリットがある反面、暗号資産の価格変動や取引所の閉鎖、ハッキングなどのリスクがある点に注意が必要です。

レンディング(暗号資産貸出)にも税金がかかる?

レンディングによって得た収益も、通常の暗号資産取引で得た収益と同様に課税の対象となり、雑所得に分類されます。 税金に関するポイントとして、以下の3点を押さえておきましょう。

  1. 所得扱いになるタイミングは「報酬を得た」とき
  2. 通常の取引と同様に「雑所得」として計算する
  3. 報酬売却時の損益は、売却時の価格と取得価額の差額で決まる

所得扱いになるタイミングは「報酬を得た」とき

暗号資産のレンディングによる収益は、報酬として受け取った時点で「所得」として扱われます。

レンディングの貸借料の支払い頻度は、利用している取引所やサービスによって異なりますが、一般的には「毎日」「毎週」「毎月」など、定期的に受け取ることができます。

<例>

毎日貸借料を受け取る場合

毎日貸借料を得たタイミングで所得が発生

一週間ごとに貸借料を受け取る場合

一週間ごとに所得が発生

一か月ごとに貸借料を受け取る場合

一か月ごとに所得が発生

このように、貸借料を受け取ったタイミングが所得扱いになるタイミングであり、税金の対象となります。確定申告を行う際には、これらの所得を報告することになります。

事前に貸借料の支払いタイミングや頻度を確認しておきましょう。

通常の取引と同様に「雑所得」として計算する

レンディングによる収益は、暗号資産の売買による利益と同じように「雑所得」に分類されます。雑所得には、以下の特徴があります。

  • 他の所得と合算する「総合課税」である
  • 所得が増えるほど税率も高くなる「累進課税」である
  • 他の所得との損益通算はできない(雑所得同士であれば可能)
  • 損失を翌年以降へ繰り越せない

雑所得は、給与所得や事業所得など、他の所得と合算した総所得額に基づいて課税額を決める「総合課税」が適用されています。

税金を計算する際の所得税率には「累進課税」が採用されているため、所得額に応じて段階的に税率が上がっていきます。最大税率は55%(約10%の住民税を含む)です。

また、雑所得は他の所得と損益通算をして相殺したり、損失を翌年に繰り越して節税につなげたりできません。

確定申告の際は、雑所得の特徴を踏まえながら慎重に行いましょう。

報酬売却時の損益は、売却時の価格と取得価額の差額で決まる

レンディングで得た報酬を売却したときの差益は、売却時の価格と取得価額の差額によって決まります。

取得価額

レンディングで得た報酬を受け取ったときの暗号資産の市場価格

売却時の価格

その報酬を売却したときの暗号資産の市場価格

たとえば、ビットコイン(BTC)をレンディングして得た報酬が0.01BTCだったとき、この0.01BTCを受け取った時点での市場価格が取得価額となります。

仮に、0.01BTCを受け取った時点でのビットコインの価格が1BTC = 500万円だった場合、報酬の取得価額は5,000円(0.01BTC × 500万円)です。

その後、ビットコインの価格が上がり1BTC = 600万円になったときに0.01BTCを売却すると、6,000円で売れることになります。

売却時の価格と取得価額との差額は、6,000円 - 5,000円 = 1,000円となり、1,000円の利益が所得として課税対象となります。

レンディング(暗号資産貸出)で得た報酬を所得として計算する流れ

ここでは、レンディングで得た報酬を所得として計算する際の流れをシミュレーションしてみましょう。

<前提条件>

レンディングに出す暗号資産

ビットコイン(BTC)

レンディング期間

1年間

年利

5%

最初に貸し出すビットコインの数量

1BTC

利息の支払い頻度

毎月

ビットコインの価格

1BTC = 500万円

1. 報酬(貸借料)の計算

ビットコインをレンディングに出すと、年利5%で得られる貸借料は次のように計算できます。

年間の報酬額

1 BTC × 5% = 0.05 BTC

毎月の報酬額

年間の貸借料 0.05 BTC ÷ 12ヶ月 = 0.004167 BTC

以上から、毎月0.004167 BTCの報酬を得られることになります。

2. 報酬の取得価額

今回のシミュレーションでは、貸借料を「毎月受け取る」前提になっているので、毎月の報酬を受け取った時点でその利息を日本円に換算し、所得として計上します。

仮に、受け取った時点でビットコインの価格が1BTC = 500万円だとすると、毎月の報酬は、次のようになります。

毎月の報酬の取得価額

0.004167 BTC × 500万円 = 20,835円/月

毎月約2万円の報酬を得られることになり、この約2万円が「その月の所得」として計上され、課税対象です。1年間では約25万円の所得となります。

実際はBTCの価格は毎日変動するため、計算はかなり複雑になります。Gtaxのような税金計算ツールを使うと自動で所得の計算ができるため、受け取り回数が多い方は検討しても良いかもしれません。

レンディング(暗号資産貸出)で貸し出した暗号資産が戻ってこなかったらどうなる?

暗号資産取引所では、暗号資産が返却されないリスクなどを防ぐために、資産保全の取り組みなどが行われています。しかし万が一貸し出した通貨が返却されない場合、その損失を経費にできる可能性があります。

ただし、経費として計上するには以下のいずれかの要件を満たす必要があり、簡単に判断できるものではありません。

【経費で計上できる可能性があるケース】
  • 貸していた暗号資産の切り捨てが法的に決定した場合
  • 債務者の支払能力などからみて、全額が回収できないことが明らかになった場合

また、レンディングを利用した本人が暗号資産投資を事業として行っているのか、副業として行っているのかによっても、経費にできる上限額が変わってきます。さらに、経費として計上したあとで返金される可能性もあるため、注意が必要です。

このようにレンディングの税務面は非常に複雑なため、判断に迷う場合は最寄りの税務署や税理士に相談することをおすすめします。

また、Gtaxでは有料プランの購入時に以下のクーポンコードをご入力いただくと10%割引が適用されるキャンペーンを実施しています。

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※本キャンペーンは株式会社Aerial Partnersの提供となります。

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本記事は執筆者の見解です。本記事の内容に関するお問い合わせは、株式会社Aerial Partners(https://www.aerial-p.com/)までお願いいたします。

執筆者:藤村大生
株式会社Aerial Partners
ビジネス開発部長
税理士・公認会計士

株式会社Aerial Partnersにて暗号資産投資家の確定申告サポート、暗号資産事業者に対する経理支援を行っており、暗号資産会計・税務の知見が深い。監査法人出身でデューデリジェンス、原価計算導入コンサルなどの業務を中心に従事。また、証券会社の監査チームの主査として、分別管理に関する検証業務を牽引。

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